「万智の交遊録」第14回は、劇作家・演出家・俳優の野田秀樹さんです。
ここ数年、私がもっとも熱心に見ているのが、野田さんの舞台です。
「キル」は初演再演で5回、「TABOO」「ローリングストーン」「Right E
ye」は3回ずつ足を運びました。もちろん「罪と罰」「赤鬼」「し」も見ています。
すっかりハマッています。心に響く言葉、鍛えられた肉体、鮮やかな空間演出……。
とにかく芝居の醍醐味ってこういうもんだよね、と、思います。
「夢の遊眠社」の芝居を駒場小劇場で見たのが二十歳のころでした。ただただ圧倒され
て、煙にまかれて、酔いしれていた、という感じでした。今、あの頃の舞台を見ることが
できたら、もう少し違う印象を持てるのかなという気もします。
ご本人にお会いしたのは十二年前、「週刊朝日」で対談のホストをしていたとき(して
いた、と言っても、あまりの大変さに五回で終わってしまった恥ずかしい幻の連載です)
、ゲストとして野田さんに登場していただきました。そのころ歌集が爆発的に売れて、嬉
しいことも多い一方、いろいろいじわるされたりもして、やや落ち込んでいたのですが 、
「つまんない批評なんか気にすることないよ」と、励まされたことを覚えています。
以来、テレビや雑誌の対談でお会いしたり、稽古場に見学に行ったり、芝居のあとで
ビールをご一緒したり、しています。そうそう、初めて「笑っていいとも!」に出たのは
野田さんからの紹介でした。
お酒は赤ワインがお好きなようで、かなり飲んでもちっとも乱れません。だいたい私の
ほうが、お芝居の感想やら「あのでっぱりは一番上のがちょっと長いんじゃないですか」
なんてセコイ質問やらをして、うるさく騒いでいます。野田さんはシャイな紳士、でも
人を見る目は鋭い人です。あ、それから女優さんに関しては、面食いだという噂がありま
す。
第13回 鴻上尚史さんへ
第12回 吉永小百合さんへ
第11回 森啓次郎さんへ
第10回 黛まどかさんへ
第9回 小林恭二さんへ
第8回 松本侑子さんへ
第7回 辛島美登里さんへ
第6回 稲越功一さんへ
第5回 森雪之丞さんへ
第4回 新井満さんへ
第3回 岡本真夜さんへ
第2回 椎名桔平さんにパーティーで会う!へ
第1回 岡部まりさんへ
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